ご夫婦と3人の元気な男の子が暮らす、鉄骨造3階建ての工場兼住宅をリノベーションしました。ご家族が望んだのは、「明るい家」「暖かい家」「子どもがのびのびと遊べる家」、そしてご主人のための「アトリエ」です。限られた予算の中で、ご主人のセルフビルドも取り入れながら、家族の夢を形にしました。
光に満ちた、開放的な空間
密集した環境で光を取り込むため、いくつかの床を開口し、光を通す素材であるファイバーグレーチングで覆いました。ご主人が経営する樹脂関係の会社から安価に仕入れられることも、このユニークなアイデアを後押ししました。
また、壁の一部は天井まで立ち上げず、上部に空間を設けることで、水平方向の光を各階に導くように工夫しました。これにより、どこにいても家族の気配を感じられる、開放的で明るい空間が生まれました。
3兄弟が家中を駆け巡る、遊びの仕掛け
遊び盛りのお子さんたちのために、家中に楽しい仕掛けを散りばめました。
   登って楽しい「秘密の通路」： 
   天井まで届かない壁の上部に設けられた空間は、子どもたちだけが楽しめる秘密の通路となりました。
   ボルダリングウォールで体力づくり：
    2階から3階へと続く床の開口部には、クライミングのグリップを設置し、ボルダリングを楽しめるようにしま
   した。
家中を舞台にしたダイナミックな遊びは、3兄弟の好奇心を刺激し、健やかな成長を育みます。
冬も心地よい、快適な温熱環境
寒がりなご主人の要望に応え、窓と外壁の断熱性能を大幅に強化しました。さらに、将来薪ストーブを設置できるよう、煙突用のスペースを確保。火を囲んで家族団らんを楽しむ、そんな未来の暮らしも見据えたリノベーションです。
家族で育てる、世界に一つだけの住まい
予算を抑えるため、ご主人が自ら施工した部分も少なくありません。住みながらつくり続ける「ハーフビルド」の家は、これからも変化し続けます。屋上庭園や家具など、これからも家族みんなで手を加えながら、世界に一つだけの愛着ある住まいをつくり上げていきます。